組織を作る店長の心構えは【貞観政要】に学ぶべき

飲食店歴15年の店長タカジン@飲食店店長 @takajintencyoです。

 

「店長として成長していきたい!」とか「組織をまとめられる店長になりたい!」など、良い店長になりたいと願う人に向けた記事になります。

 

結論から言うと素晴らしい店長になりたければ、名著【貞観政要】から店長としての心構えを学びましょう。

 

なぜ貞観政要を勧めるのか。

 

僕は日頃からビジネス書を読むことが好きで、ある日、「リーダーの帝王学!!」みたいな文字が書かれた貞観政要を手に取りました。

 

貞観政要?一体どんな本なんだろう」という気持ちで貞観政要を見てみると、なんと貞観政要は経営者にファンが多いことでも有名な中国古典でした。

 

ライフネット生命出口治明氏は、座右の書「貞観政要」という著書を書いています。他にもトヨタ自動車の会長を勤めた張富士夫氏、北条政子徳川家康などにも大きな影響を与えたと言われています。

 

では貞観政要には何が書かれているのか?それは一言でいえば組織のトップとしての心構え、リーダー論が記された古典と言えます。

 

貞観政要は今から1400年前、中国史上もっとも安定した治世の一つを築いた唐の皇帝、李世民と彼を支えた重臣たちと交わされた問答を編集したものです。

 

この貞観政要を読むことでなぜ李世民は中国史上もっとも安定した豊かな国を作れたのか。李世民の皇帝としての優れた心構えに大きな刺激を受けると思います。

 

経営者やリーダー、成長したい人、もちろん店長。新米店長にとって得られるものが沢山あるのが貞観政要ですので、必読の名著だと思います。

 

それにしても•••1400年も前の古典が現代でも読み継がれ、大きな影響を与えているんだからいつの時代でもリーダーはこうあるべき!と言うものなんですね。

 

貞観政要から学びリーダー論

 

貞観政要にはリーダーとしての心構え、リーダー論が多く学べますが、ここでは僕が印象を受けた考えをお伝えしていきます。

 

僕自身、貞観政要を読んで日頃から意識していることでもあるし、他のビジネス書などでも言われている共通したリーダー論でもあります。やっぱり成功する人は成功する考えをしているもんだなーと思いますね。

 

とはいえ、現代のビジネス書などを書かれている方たちは貞観政要の影響を受けていることや、貞観政要に影響を受けた人から影響を受けていることが多いにあります。なぜなら貞観政要は1400年も前に書かれた名著ですからね。

 

つまり貞観政要は1400年前から現代にまで語り継がれる成功法則とも言えます。

 

優れた店長は自らを律すること。

李世民

「天下を安定させようとするなら、自分自身を正さなければならない」

 

このように考えました。これまでの歴史を振り返ると国が滅ぶのは外圧ではなく、常に自分自身の欲望によってその原因が作られてきています。

 

リーダーが欲望のままに好きなことを愛好すれば費用がかさみ、政治が悪化して人民を苦しめてしまうし、もしリーダーが理にそぐわない言葉を発すれば人々はバラバラになり、恨みの声が上がってきた。

 

こうやって国は外圧ではなく内圧によって滅んできています。それは全てリーダーの欲望のままの振る舞いによってです。だから李世民は国を守るために自分を律することを考えました。

 

店長も同じです。自分の発言・行動がスタッフ・お客様にどう見られるのか?それを考え、欲望のままに、感情のままに振る舞うのではなく、紳士的であるために自分を律することが大切です。

 

店長は謙虚な気持ちでいること。

成功するには謙虚でいることが大切!とはよく言われることですね。ただ、謙虚でいることだけが大切なのではなくて、なぜ謙虚にならなければならないのかを自覚していることが大切だと僕は思っています。

 

古代ギリシャの哲学者、ソクラテスは自分は無知であることを自覚していました。しかし多くの賢者たちは自分は知っていると自覚していて、無知であることを自覚していませんでした。

 

無知であることを自覚しているからこそ、賢明になろうと人は努力をするもの。と言うのがソクラテスの考えです。そのために自分は無知であることをしっかり自覚することが大切なんです。

 

李世民

最近、良い弓矢を手に入れたので、専門家に見てもらったが「木目が良くない」という。私はこれまで弓(武力)で国を平定したが、木目のことすら分かっていなかった。

ましてや、私が天下を取ってからまだ日が浅く、政治の本質などは、より理解が及んでいない。

これに気付いた私は、部下から積極的に政治について意見を聞くようにした。

 

このように自分は政治に関して無知であるから重臣たちの声に耳を傾けようとしました。先程の自分を律することも同じように自分の過ちを正すよう重臣たちに頼んでいたのです。

 

この器、思考が中国史上最高の歴史を築いたリーダーの心構えだと思うんです。

 

店長は部下を成長させる立場です。そのためには自分を成長させることが大切です。自分以上の人は育てられませんから、自分が成長することでより部下を成長させることができるものです。

 

だから人から学ぶ姿勢でいることが大切です。僕は何かを学ぶには年上、年下関係なくだと思っています。自分を正すためにはパートさんの声にも耳を傾けるし、部下の声にも耳を傾けます。

 

常に自分に原因があると思って自分を正すこと、常に自分は無知であることを自覚し、学ぶことを心がけるようにしています。

 

これからの時代は心理的安全性が必要!

以前はグイグイ引っ張るリーダーシップが店長として必要なスキルでした。しかし今の時代は人々の価値観も世の中の状況も代わり、新しい時代になったと言っても過言ではありません。

 

具体的には昔は物が満ち足りていなかったので、良いものを作れば売れる時代でした。ネットも普及していなかったので情報も満ち足りていない時代です。その時代で育った人たちが今の世の中を作っている時代です。

 

しかし今は物は当たり前のように溢れ、スマホの普及により情報も一瞬で手元に入る時代です。だからもうテレビで情報収集する人もいませんよね。

 

だから昔はグイグイ引っ張るカリスマ型のリーダーがいて、みんなへ指示して動かせば結果が出せる時代でした。しかし今は世の中が多様化しているので、1人の力ではなく、みんなの意見、考えが必要な時代です。

 

みんなの意見が集められるリーダーこそが結果を出せる時代。

 

カリスマ型の店長ではなく、共感型の店長が結果が出せる時代ですね。みんなの意見を集めるには意見を言っても安心な関係性が作れることが必須です。だから意見を受け入れる共感が大切になってきます。

 

貞観政要では李世民の謙虚な姿勢、耳を傾ける姿勢、自分を律する努力など、これからの時代の店長に必要な心構え、思考が描かれていますね。

 

まとめ

貞観政要から店長としての心構えだけでなく、これからの時代に必要なリーダーシップの在り方が学べるので、今の時代にこそ貞観政要は必読ですね。

 

李世民がリーダーとしてどうあるべきかをどのように考え、具体的にどんなことをしてきたのか。

 

人から学ぶには、ただ表面的な行動を真似るのではなく、その背景の考えや目的を知ることが大切です。世の中のビジネス書、自己啓発書ではノウハウや方法論ばかりに注目されますが、著者の思考や心情を学ぶことが何よりも大切です。

 

なぜならノウハウや方法論は、その状況でうまくいくものだからです。著者と読者は状況も性格も違うので、同じことをして上手くいくとは限りません。どんな時にも活かせるには成功者の思考に近づけることなんです。

 

なぜなら成功者と思考を近づけると言うのはあなたの境遇なら成功者は何を考え、どうするかを近づけることだからです。

 

貞観政要では李世民の思考や心構え、その目的や背景が学べるので、ぜひ優れたリーダーの思考をインストールしてみて欲しいなと思います。